無印iPadは「第9世代」を待つべき? それとも今買うべき?
結論から言うと、「今買うべき」と考えます。その理由は
- 第8世代には十分なコストパフォーマンスがある
- 次期iPad「第9世代」に大幅な性能向上は期待できない
ということです。
ちなみに、電子機器というのは、必要と思った時には、買うべきというところはありますよね。
でも、それでは、なんの解決にもなりませんので、理由づけをしたいと思います。ちなみに、あくまで予想であることをお忘れないようお願いできれば幸いです。
「第9世代」は待たず、今買うべき理由
今のコストパフォーマンスで十分
まず、このいわゆる「無印」iPadは、Apple製品で一番お手軽な商品です(2021年7月8日調べ)
iPad Pro 12.9(第5世代) | iPad Pro 11(第3世代) | iPad Air(第4世代) | iPad mini(第5世代) | iPad(第8世代) |
129,800円〜 | 94,800円〜 | 69,080円〜 | 50,380円〜 | 38,280円〜 |
一番高い機種と比べると、なんと、3分の1程度のお値段です。
では、安かろう悪かろうなのでしょうか。そんなことはないでしょう。
無印iPadもブランド品
Appleはブランドイメージを大切にするので中途半端な製品は売りません。そんなものを売ったら、ブランドイメージに傷がつきます。
それで、安い製品でも、その価格にみあった使い方がしっかりとできます。また、安く販売しているものでも、サポート期間の扱いはしっかりとしています。
無印iPadでもiPad Proでも基本は同じ
どの端末を買っても基本的には同じことができることを考えると、コスパはいいと思います。もちろん、高画質で録画できる、とか、処理が早いといったものは高い機種の特権でしょう。
でも、同じiOSが入っており、同じアプリが使える、ということを考えると、一番高いiPad Proを20万円だして買おうが、一番安いiPadを3万円台で買おうが、基本的に同じことができるということになるのではないでしょうか。
またサポート期間中の扱いも、結局同じ質のものが受けられるということを考えると、無印iPadだからと言って「廉価品」と一括りにできるものではありません。
Appleの製品はアプリ(ソフトウェア)の観点から考えると、一番安い製品のコスパが一番高い、とも言えるかもしれません。
次期「iPad 第9世代」の性能が大幅に向上するとは考えにくい
リーク情報はさておき、今までの傾向を調査してみました。(詳細をご覧になりたい方は、「iPadの変遷について」をご覧ください。)
iPadの処理性能は、毎度大きく向上するわけではない
第6世代からの処理性能の傾向を見てみましょう。実は、第6世代と第7世代は同じ処理性能(A10というチップ)使っていました。
つまり、無印のiPadについては、世代が新しくなっても、処理性能が変わらないことがある、ということです。
第8世代と第9世代の処理性能はそれほど変わらないと思われる
世代の6、7が同じ処理性能だったことを考えると、8と9も処理性能も大きな向上を望めないのではないか、とも考えられます。
もし変わったとしても、それほど処理性能の高いチップを投入してくるとも考えられません。競合しているAndroid製品が、とても早いチップを使っているなどあれば別ですが、最近は、Androidタブレットで高性能なものはそれほど多くありません。
と言いつつも、次期「第9世代」が少し気になりますね。
「第9世代」はいつ出る?
無印iPadについては、毎年、3月もしくは9月に出ているので、早ければ今年の秋、遅くても来春には出るのではないか、と予想できます。
もうすぐかもしれません。
ただ、処理性能にそれほど変わりがない可能性を考えると、必要な時に購入された方がいいと思います。
例えば、イラストをiPadで描きたいと思っているなら、早く買って、練習を始めた方が良いですよね。きっと、本当にしたいことはイラストを描くことであって、最新のiPadを持つことではないはずですから。早く初めて、早く自分のスキルを高めることをお勧めします。
いい製品を待っていると、いつまで経っても、それを使う、という目的を果たせなくなってしまいますね。電子機器はあくまで使うためにある、ということを忘れないようにしたいものです。
この時期でも、第8世代を購入される方は少なくないようですよ。
「第9世代」はどうなる?
実は、処理性能など、現在わかっているものを一つ一つ挙げていこうと思いましたが、現時点の情報はかなり割れています。そもそも、第9世代というもの自体があるのかも不透明です。すみませんが、今の時点では掲載しません。
今までの経過を見ると、個人的には「第8世代と第9世代はあまり変わらない」と考えます。いずれかは、今のAir4のような細額縁筐体になって欲しいものですね。
ちなみに、「iPad mini」は次期「iPad mini 6」を待つ価値があると思っています。もしよろしければ、こちらも参考になさってください。
「待つべきか」悩むよりも考えるべきこと
新しいものを「待つべき」か、というのはいつでも悩まされることですが、どんなにいいものを買っても、さらに良いものは出るのが世の常です。それで、「待つべきか」よりも考えるべきことがあります。
どの機種を買うか
先ほど、Appleの製品は、アプリ(ソフトウェア)の観点からは、安いものほどコスパが高い、と申し上げましたが、筐体(ハードウェア)の観点からは、ちょっと違います。
当然のこととして、高い処理性能を持った製品ほど長く使えるということです。
仮に4万円のものが5年間使え、2万円のものが2年間使えたとしたら、当然、4万円のiPadの方がコスパが高いですね。しかも、買った時には、やっぱり4万円のiPadの動作の方が快適でしょう。
もちろん、いつまで使えるかは結果論でしかありませんが、高いものの方が快適に長く使えることは明らかです。そうすると、iPad Proが一番真の意味でコスパが高い、と言えそうな気もします。
では、iPad Airはどうでしょうか。おそらく、このアプリとハードウェアのコスパの中間がiPad Airという製品になるのでしょう。真のコスパの高いiPad製品ははiPad Airになるのでしょうか。
訳がわからなくなってきそうですね。
でも、反対からみると、どの製品でもコスパは高いということです。問題は、どれくらいiPadにお金を出せるか、ということです。そして、それは悩むべき別の点と関係があります。
iPadを買う目的は何か
ここを押さえておくと、iPadは選びやすいでしょう。
目的はなんでしょうか。ノート代わりに使ったり、ウェブや動画をみることでしょうか。それとも、ちょっとした画像処理をしたりすることでしょうか。
ウェブや動画のためになら、それほど高性能なものは必要ありません。より良いiPadを待って我慢する必要もないでしょう。
でも画像処理など重い動作をさせるなら、当然、性能の高いiPadを購入したり、新製品を待ったりする必要さえあるかもしれません。
ただ、無印iPadを買おうと思っている方に関して言えば、より良いiPadを待つのは、少し時間がもったいないように感じます。
それなら、すぐに買って、目的をしっかりはたしたいものです。
ありがとうございました。
補足:iPadの変遷と今後予想されること
無印のiPadについての処理性能と発売時期をまとめてみました。
処理性能 | 2018〜2019 | 2019〜2020 | 2020〜2021? | 2021?〜2022? |
A10 | 第6世代(メモリ2GB) | 第7世代(メモリ3GB) | ||
A11 | – | – | – | – |
A12 | 第8世代 | 第9世代? | ||
A13 | 第9世代? |
第6世代と第7世代は同じ「A10」というチップを使っています(メモリは増加しました)。
ただ、「A10」というチップ、この時点でも古いものです。「A11」というチップは、第6世代が出る2年前から出ていたのですが、第7世代になっても採用されませんでした。
もちろんいろんな技術的な事情もあったと思いますが、やはり、一番廉価な製品に、あえて、新しいチップを適用させようとはしないようです。
消費者としはなんとも言えない気持ちになりますが、そうすると、今後、第9世代にあえて、「A13」を搭載するか、というと少し疑問が残ります。
また、A13も最新のチップではありません。今から、2年ほど前に開発されたチップで、すでにチップのスコアはインターネットに出回っていますが、A12から劇的な性能向上を果たしているわけではないようです(A12:42万点台。A13:52万点台。ちなみに、iPad Proなどに搭載されている最新のチップは100万点台です)。
というわけで、個人的には、「第9世代」に新しいチップが搭載されたところで、今の「第8世代」を買い控える必要はない、と感じています。
そういえば、第7世代と第8世代についてまとめたことがありました。良かったら、こちらもご覧ください。